経営改善計画書の書き方~2つの注意点

経営の落ち込みが続くのであれば、経営者は経営改善計画書の作成を迫られます。
これは銀行へ返済条件の緩和を申し出るときや、経営改善に向けた社内の意思統のために使われるものです。ネガティブな意味合いで作成することが多いですが、経営悪化を乗り越えるうえでとても役立つものです。

今回の記事では、経営改善計画書の書き方をご説明致します。経営改善計画書は綿密な具体性が求められます。

目次

1.銀行へ提出する「経営改善計画書」とは?

経営改善計画書の書き方で注意すべきポイント

資金繰りの難航が続くようであれば、銀行に借入金の返済額を減らしてもらう必要があります。そのためには経営改善計画書を作成し、返済条件が緩和されれば返済できると証明しなければなりません。

経営改善計画書の書き方で注意するポイントは3つです。

①経営悪化を招く問題の洗い出し

経営改善計画書の作成にあたって、まず現状の把握と経営悪化の問題を洗い出しが必要です。どの要素が経営に悪影響を及ぼしているのか認識し、どのような過程を経てマイナスを引き起こすのか突き止めます。
直接的な原因のピックアップのみならず、再発を防ぐために同系統の問題が潜んでいないかチェックします。同じ状況を2度と引き起こさないよう、徹底して追求するべき工程です。

このとき経営不振の理由を、外部要因や社員の能力の問題だと主張してはいけません。経営悪化の原因は経営者自身の力不足であり、経営者が主体となって改善に臨む覚悟が求められます。銀行側の視点から、経営悪化の原因に妥当性があると判断されることが重要です。

②問題点を改善する具体案の提示

問題をくまなく掘り起こしたあとは、具体的なデータに基づいた改善策が必要です。提示した改善策の実現性は、銀行がもっとも重視するポイント。実現できるのか疑わしいと感じられる場合は、銀行から申し出を断られます。

損益計算書やキャッシュフロー計算書、賃借対照表などを信頼性の高いものにするため、外部の専門家へアドバイスを求めることも検討しましょう。

③改善に向けた今後の取り組み

経営改善計画書を提示したあとは、定期的に計画書に記した目標に達しているのか確認します。達成できていなければ、再び原因を追求します。
また、計画書を提出してからどのような変化がもたらされているのか把握し、改善策の方向性がブレてきたときに素早く修正できる体制が必要です。

これらを銀行からの信頼が回復するまで繰り返し、2度と経営悪化を招かないように留意しなければなりません。

2.社内プレゼンに使用する経営改善計画書とは?

経営改善計画書の書き方で注意すべきポイント

銀行に提出する計画書とは異なり、こちらは経営改善に向けた社内改革に使用されます。実現可能な改善策が求められるため、書き方のポイントにほとんど違いはありません。

社内文書でありペナルティなどもないため銀行に提出する計画書に比べればプレッシャーは少ないですが、曖昧なデータでは経営改善は困難です。社員の気力を奮い起こす内容でなければ、プレゼンに使用する経営改善計画書としては力不足です。

① 社内向け計画書はわかりやすさが必要

銀行に提出する計画書と同じように現状の把握、経営悪化の原因を洗い出すことから始めます。銀行に提出する計画書と異なるポイントは、社内プレゼンを意識した構成でまとめるべきだということです。数字や難しい用語を並べた計画書では、社員との認識の共有がうまく行えません。どの社員にも理解できるよう、わかりやすい書き方の計画書が望ましいです。

改善に対して行動を起こす前に、社内全員が問題の本質を理解できると、改善に向けての行動がスムーズになります。

② 社内意思の一致は経営を改善する

社内プレゼンの段階で社員の意見を仰いだとき、社員たちから挙がった改善策はできるだけ積極的に採用していきたいものです。経営悪化が続いている状況は、少なくともこれまでの経営方針が間違っていたということです。経営陣側からのトップダウン的なプレゼンで終わらせてしまえば、ますます社員の不信感は募り社内モチベーションが落ち込みます。

社員が経営状態を理解したうえでの社内意思一致は、経営状況を劇的に変える大きなエネルギーになります。経営者は反省の意識を忘れず、より一層社員たちの意見に耳を傾けることが理想的です。

③継続的な見直しと改善策の模索

市場は常に変化するものであるため、時期によっては計画書の改善策が最適ではなくなることも考えられます。計画書に記した改善策の達成を目指しつつも、実際に経営改善が難しいとなれば柔軟に対応しなければなりません。

経営者は定期的に経営状況を見直し、より良い改善策を模索することが必要です。

3.まとめ

いかがだったでしょうか?
経営改善計画書の書き方には、何より具体性と実現性が求められます。説得力のある計画書に仕上げるためには、過去や現状の正確な分析が必要です。そして、同じ失敗を繰り返さないために決意と実行力をもって改善に臨まなければなりません。
銀行に提出する計画書と社内プレゼンで使用する計画書は、それぞれ「経営改善を目指す」という方向性は同じ。どちらにせよ妥協せず、信頼を獲得できる計画書に仕上げることが大切です。