計画的な経営改善の2つのアプローチ

資金繰りの悪化や業務パフォーマンスの低下など、経営が計画的に進まない時期は必ず訪れます。多くの問題が同時に発生し複雑化すると、どこから改善すれば良いか頭を悩ませる経営者の方は少なくありません。
しかし企業が抱える問題の多くの解決策は、2つのアプローチ方法のいずれかで対応できることをご存知でしょうか?今回は複雑な経営問題を改善する、シンプルで具体的なアプローチをご紹介致します。

目次

1.キャッシュフローの改善

計画的に経営を改善する2つのアプローチ

企業の経営が計画通りに進まない場合の一つ目のアプローチはキャッシュフローの改善を図ることです。その具体的な方法について解説いたします。キャッシュフローを簡単に説明すると、手元の資金の流れのことです。

① 債権回収と支払い周期の調整

はじめに考えるべき改善策は、債券回収と支払い周期の見直しです。余裕を持った資金繰りというのは、早く売掛債権を回収し、支払いに余裕を持たせることで、手元にできるだけ多くの現金を確保しておくことです。
当然のことですが、企業に資金がとどまる期間が長いほど、安定感のある運用ができます。出荷や仕入れのタイミングを調整することで商品や材料の在庫を減らすことにつながり、資金面を圧迫する要素を減らすことができます。

②遊休資産の処分

将来的に利用することを想定した資産や以前使用していたものの現在は利用用途がない資産は、資金繰りを難しくする要因です。また、使用していない機器や機材のリース料金についても非常に大きな無駄です。これらの遊休資産は利益を生みませんので、事業に不必要なものとして切り捨てていきましょう。
高額な機材や不動産は売却できれば、そのお金を現在の借入金の返済にも充てられます。借入額の総額を減らせれば、その分の金利も下がるので返済の負担が軽減されます。

③既存取引先の見直し

商品や資材の仕入れ単価を見直すことによって、収益の改善を図ります。これまでの関係や体裁を気にするあまり身動きが取れないようでは経営改善は見込めず、ずるずると悪化の一途をたどってしまいます。
取引先の見直しをする際の基本的な手法としては、新規の取引先を開拓して相見積もりをとることです。

2.スタッフに対するアプローチの変更

計画的に経営を改善する2つのアプローチ

問題を解決するためには、経営陣だけで頭を悩ませるのではなく全社員が同じ方向を向いて問題解決に向かって取り組む必要があります。そのためには、同じ方向を向く意識を共有する姿勢と、方向のかじ取りが重要になります。

①長期的な目標を共有する

事業がうまくいっているか否かは実は、長期的な目標をスタッフ間で共有できているか否かが大きなポイントです。
このとき、経営陣だけが目標を共有しているだけでは不十分です。中長期的な目標を意識している経営陣とそうでない社員はイメージの相違が生まれ、十分な連携力・パフォーマンスを発揮できません。

逆に、統制が取れている企業の経営は、中長期的な経営指針のブレありません。事業拡大も企業の目標からそれることが少なく、物事を決定する際にも全従業員の同意が得られやすい状態になっています。

スタッフ全員で目標を共有するための具体的な解決策としては、以下の通りです。
企業全体の経営指針は曖昧にせず文書化すること
理念(思い)やビジョンだけでなく具体的な行動指針やマニュアルをスタッフと共有すること

②定期的な評価と再立案

どのような業界でも市場は変動するため、時代に応じた柔軟な経営が必要です。中長期的な目標を達成するためには、定期的に見直し再立案することが最善策です。
この時に注意したいことは、確かに定期的な評価と再立案は効果的なのですが、同時に無駄な要素が蓄積されやすい、というデメリットがあります。客観的な視点でのブラッシュアップが必要です。

再立案とブラッシュアップによって抽出したいポイントは、現状の経営が持つ長所と短所です。現在の自社の業界内での立ち位置を把握し、どのようなポイントで勝負するかを考えることで中長期的な目標に向かって、取るべきアクションが明確になります。

3.まとめ

資金繰り悪化や業務パフォーマンス低下などの複雑な問題が生じた際、多くケースでは2つのアプローチによって解決できます。

その一つは、キャッシュフローの改善、もう一方はスタッフに対するアプローチの変更です。

いrキャッシュフローとは、簡単に言えば手元の資産のことですが、債権の支払いや支払いスパンの調整、湯汲資産の処分、仕入れ単価の見直しによって改善を図ることができます。

スタッフに対するアプローチの変更については、経営陣だけで困難に取り組むのではなく、スタッフ全員でトラブル解決に向けて中・長期的な問題意識を共有することが重要です。そのうえで、経営陣は適宜見直しを図りながらかじ取りに注力しましょう。